食べ物たちが擬人化され、人間さながらの問答を繰り広げる賑やかな絵本。じゃがいもや野菜が舞台に立つような構成で、子どもの「食」への興味を笑いとともに引き出す一冊である。表紙では、サスペンダーに水玉の蝶ネクタイをつけ、頬を赤らめて困り顔を浮かべる巨大なじゃがいもが中央に堂々と据えられる。背景は深い藍色に細かな唐草紋様が浮かび、舞台の緞帳のような重厚さを与え、横長判型のタイトル文字が黄味がかった白で柔らかく抜かれている。古典的な舞台装置の中に滑稽な主人公を置く構図そのものが、本書の問答劇の幕開けを告げている。