一覧に戻る文学・評論水槽の中畑野智美閉じた世界のなかで揺れる若者たちの日々を、しずかに見つめる一作。透き通る水彩で、海辺の堤防にいる制服姿の四人が描かれる。淡くにじむ空と海の青に、点るようなオレンジの上衣。覗き込む者、座る者、立ち尽くす者——それぞれのまなざしは少しずつ違う方向を向き、足元には投げ出された通学鞄。タイトルは細い明朝で水面のように静かに置かれ、青春のただ中にある透明な閉塞をそっと示唆する。About出版社KADOKAWA出版年2022年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁坂詰佳苗装画志村貴子Amazonで見る