一覧に戻る文学・評論ほんとうの花を見せにきたほんとうの花を、誰かのもとへ届けにいく——タイトルが告げるささやかで切実な訪問の予感を湛えた一冊。表紙には煉瓦の館の入口に佇むふたつの黒い影と、抱えられた淡い花束。手前に円く据えられた石、館の右手に絡む蔓薔薇、彩度を抑えた写真の質感が、薄暗い庭に時間を静止させる。縦に流れる白い文字の素っ気なさが過剰な感傷を退け、誰かに会いに行くという行為の重みだけを、静かに残している。About出版社文藝春秋出版年2014年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁関口信介(facebook)カバー写真榮榮&映里