
亡き父の遺した家に集まる、兄弟姉妹それぞれの記憶と時間をめぐる長編コミック。横長の判型いっぱいに広がるのは、テラコッタ色のタイルと植栽、麦わら帽子の男が握る緑のホース。細密な線で写し取られた庭先の手前には、古い衣類や剪定くずが無造作に積み上がる。画面に淡く重ねた「家」の一字と、小さく置かれた la casa の表記。住人の去ったあとの庭の静けさが、住まいに残る記憶の手触りをそのまま伝える。
著SchuitenFrançois
装丁セキネシンイチ制作室
小学館集英社プロダクション / 2011年
コミック・ラノベ・BL