
不老不死を体現する生き物たちの生態から、ヒトの老化の意味を問い直す科学ノンフィクション。なぜ人だけに長い「老後」が用意されているのか——進化生物学の最前線から、老いの積極的意義に迫る一冊。表紙は淡いクリーム色の地に、原書タイトルを細身の英字大文字で頂きに配し、和文タイトルは余白を活かした明朝の縦組みで静かに据える。下半分の桜色の帯には朱赤の太字見出しと、線描のハダカデバネズミがあしらわれ、学術書の落ち着きに小さな生き物の存在感が添えられている。控えめな配色と古典的な書体が、生命の不思議を端正に受け止めている。

著伊藤弘了
装丁新井大輔
装画朝野ペコ
PHP研究所 / 2021年
ノンフィクション