一覧に戻る文学・評論坂の下の湖石田衣良夕暮れから夜へと移ろうわずかな時間、湖の畔と思しき岸辺に旗が並び立つ。物語の下巻にあたる本書では、暮れゆく光景がそのまま表紙に据えられている。藍から橙へと沈む空、黒く沈み込む岸辺、風を孕んで揺れる数本の旗。タイトルの白い文字は重心をずらしながら散らされ、空の広がりを断ち切らずに浮かぶ。静かに暮れていく時間そのものを綴じ込めたような一冊。About出版社集英社出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Amazonで見る