
スウェーデン発のヤングアダルト・ファンタジー三部作の第一巻。普通の高校生たちが「選ばれし者」として超自然的な力と運命に向き合う物語で、群像劇のスリラー的な手触りが特徴とされる。表紙はモノクロームで描き込まれた六人の少女たちを正面から配し、それぞれ異なる視線と表情で読者を見据える。彼女たちの前を横切るように引かれたピンクの光輪だけが鮮烈な色をまとい、闇に囲まれた群像と魔術的な円環の暗喩を一枚に結びつけている。タイトルは銀の箔押し風に擦れた質感で重ねられ、静かな緊張感を画面に与えている。

著時田ひさ子
装丁山田知子
装画カシワイ
フォレスト出版 / 2020年
人文・思想