
霧深い小学校を舞台に、子どもたちが日常の裏側にひそむ不気味な気配と向き合う児童向けホラー・ミステリーの第二巻。表紙は、暗緑のトンネル状の校舎入口を奥行きある一点透視で描き、その手前に三人の少年少女を配する。緑と黒で沈めた背景に対し、人物には朱や赤茶の差し色を効かせ、白抜きの太い明朝でタイトルを大きく重ねる。蛍光イエローの帯に黒の手書き風コピーが走り、不穏さと子ども向けらしい親しみやすさを同居させている。奥へ続く闇と、こちらを見つめ返す視線。その境目に物語の入口を立ち上げる一冊。

著Z李
装丁小口翔平
カバー写真グレート+ザ+歌舞伎町
扶桑社 / 2023年
文学・評論