
世界各地の風土・動植物・文化を、ひとつの大きな絵地図として描き出す絵本。子どもの好奇心を地理へとひらく、観察と発見の図鑑的な一冊である。表紙は、生成り色の陸地と深い青緑の海が向かい合う俯瞰の構図で、海面には細かな手描きの波目がびっしりと走る。クジラ、マンボウ、カンガルー、ペンギン、熊といった生きものや帆船が点在し、中央には赤い太字で組まれたタイトルを古い地図の装飾枠が囲う。落ち着いた紙の質感と手描き線が、世界をひとつの古地図として愛おしむ眼差しを伝えている。
著甲田学人
装丁百足屋ユウコ+豊田知嘉
装画花邑まい
KADOKAWA / 2020年
文学・評論