
ある漫画家がこれまでに手がけたポスター作品を集成した一冊。映画、展覧会、舞台、商品広告まで、グラフィックデザインの領域で残してきた仕事を一望できる。表紙には作中の一場面と思しき緻密なイラストレーションが大判の網点ドットで粗く再現され、緑・赤・黒の混色が画面全体にうねるように展開する。その上に細身のサンセリフ大文字で「POSTERS」と白抜きされ、印刷物の物質感と現代的なタイポグラフィが拮抗する。ポスターという媒体の引力を、そのまま装丁の手触りへ落とし込んだ造本。
著金子信久
装丁柿木原政広+石黒潤
パイインターナショナル / 2012年
アート・建築・デザイン