
写真家であり、自身の病と向き合いながら言葉を綴ってきた著者によるエッセイ。生きること、選び直すことをめぐる読者からの問いに、静かに応答していく一冊。表紙は余白の広い白地に、タイトルを縦横の流れを変えながら段落のように配置している。明朝体の細い線が文字ごとに大小のリズムを生み、「選べなかった」「選びなおす」の二つが視線の中で自然と強調される。装飾を削ぎ落とした構成が、迷いと再選択をめぐる言葉の重さを、そのまま受け止める器となっている。
著小野寺史宜
装丁bookwall
装画pon-marsh
ポプラ社 / 2015年
文学・評論