一覧に戻る文学・評論私は存在が空気中田永一存在感の希薄さに悩む人々を描いた連作短編集。誰にも気づかれないという感覚を抱えた登場人物たちの内面を、繊細な筆致ですくい上げる。表紙には、夜の路地裏に佇むセーラー服姿の少女が大きく配される。マフラーに口元を埋め、白い息を吐く姿は儚く、背後に滲む街灯やポスター、自販機の光がにじんで彼女の輪郭をなお曖昧にしている。タイトルは縦組みの黒い明朝で、息のように画面へ重なる。透き通る寒気と、誰にも見つけられない少女の輪郭そのものが、本書の主題を静かに語っている。About出版社祥伝社出版年2015年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁コードデザインスタジオ装画浅野いにお(デジカル)Amazonで見る