
邪馬台国の所在地をめぐる謎を、屋久島を舞台に少女たちが追いかける児童向け冒険譚。タイトルは縦書きの太い明朝で大きく配し、右上には朱地に白抜きで「新説・邪馬台国 in 屋久島!?」のサブコピーを小さく添える。表紙中央には水彩と細い線描で描かれた三人の子どもが屋久島の深い緑を背に並び、虫めがねを掲げる少女、口を大きく開けて叫ぶ少年と、人物それぞれの表情に物語の熱量が宿る。下半分のオレンジ帯は手描き文字とコマ割り風のレイアウトでコミカルさを補強し、静謐な山の絵と賑やかな帯が、神話と現代の謎解きが交錯する物語の二層構造をそのまま装丁に翻訳している。

著中田永一、新井陽次郎
装丁楢原直子
ポプラ社 / 2021年
絵本・児童書