
1940年代のアメリカを舞台に、南部から大都市シカゴへ移り住んだ少年が、図書館という場所で詩人ラングストン・ヒューズの言葉に出会い、自分の居場所を見いだしていく児童文学。原題は『FINDING LANGSTON』。淡い水色の余白の中央に、オーバーオール姿の少年が黄色い本を胸に抱えて静かにうつむく姿が描かれる。絵肌は擦れたような筆致で、白い壁と少年の輪郭をやわらかく溶かしている。タイトルは抱えた本と同じ黄色で刷られ、「希望」が手の中にあることをそっと示している。

著中田永一、新井陽次郎
装丁楢原直子
ポプラ社 / 2021年
絵本・児童書