
90年代後半から2000年前後にかけて佐内正史が撮りためた断片を「地図」というタイトルで束ねた写真集。被写体はどこか特定の街ではなく、どこにでもありそうな空き地、信号、夜の道、ふと振り返った人。場所性が消えていく代わりに、見ている側の感覚だけが地続きにつながっていく。フィルムの瞬発力と無造作なフレーミングが、佐内特有の「見たまま」を私家版1000部という器に焼き付けた一冊。第28回 木村伊兵衛写真賞 受賞作。
装丁坂脇慶
SPACE SHOWER BOOKs / 2016年
アート・建築・デザイン