
世界的オークションハウス、サザビーズで長くシニアディレクターを務めた書き手が、絵画の値づけと売買の現場、コレクターたちの欲望、そして美と金が交わる地点をA to Zの語彙で綴る一冊。表紙には食卓を囲む人々を描いた印象派風の油彩画が全面に敷かれ、その上に流麗な手書き風の英文タイトルが白く重ねられる。中央には和文タイトルを抜いた白い短冊が静かに置かれ、絵画の質感と書物のたたずまいが拮抗するように共存している。美術品が手から手へ渡る朝の食卓の喧騒を、紙の上に折り畳んだような表情である。
著GrabińskiStefan、芝田文乃
装丁小林剛
国書刊行会 / 2016年
文学・評論