
岡本太郎の生涯にわたる仕事を、絵画・彫刻・建築・パブリックアートまで横断して辿る大判の作品集。1911年から1996年までの軌跡を一冊に圧縮し、戦後日本の前衛がどう更新され続けたかを再提示する編集姿勢が貫かれている。カバーは作品図版そのものをトリミングして全面に展開し、黄・赤・青・黒の原色と力強い筆致を断ち切りで見せる。右側に白抜きの大きな明朝で「岡本藝術」、その傍らに細い欧文と年号を縦に走らせ、絵画の喧噪に対して文字組は静かに整理されている。作品の熱量と編集の冷静さが、表紙の上で拮抗している。

著真山知幸
装丁細山田光宣
装画伊達努
笠間書院 / 2022年
エンターテイメント