
世界各地で出会った動物たちを見つめた写真集。人と暮らしを共にする獣のまなざしや佇まいを、距離を置きつつも親密に捉えた一冊。表紙はくすんだ黄土色の地に、暗がりから浮かび上がる白い馬の横顔を正方形にトリミングして中央へ据える。タイトルは細い明朝で慎ましく置かれ、「獣」の一字だけが筆で書かれた肉太の墨字に差し替えられ、整った活字の流れの中で獣性そのものが息づくように現れる。落ち着いた土の色と闇に沈む白い馬体の対比が、人と動物のあいだに横たわる静かな緊張を伝えている。
著東信、椎木俊介
装丁陳芳如
青幻舎 / 2012年
暮らし・健康・子育て