
韓国のミュージシャンであり文筆家でもある著者が、家族や猫、日々の労働や孤独について綴ったエッセイ集。悲しみと気高さを同時に抱えて生きる人々への、静かな観察と肯定がにじむ。表紙は赤茶の地に黒髪の人物と猫を重ねた版画調のイラストを縦に三コマ反復させ、右側に縦組みの明朝で著者名とタイトルを置く。黄色く差した頬と素朴な線が、素っ気なさのなかに体温を残す。反復するコマの構図が、繰り返される日常のなかでこそ立ち上がる感情の輪郭を、そっと差し出している。

著按田、優子、鈴木、陽介、写真家
装丁佐々木暁
カバー写真鈴木陽介
リトルモア / 2018年
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