
地球外からの接触を巡り、放課後の高校生たちが矢面に立たされるSFシリーズの第二巻。前作で起きた事象の余波と、新たに姿を現す「ゴースト」との交信が物語の軸になる。表紙は深い藍と黒の宇宙空間に、制服姿の少女が無重力でたゆたうように浮かぶ構図。背後では群青と紫の星雲がにじみ、画面の奥に小さく人工衛星らしき影が漂う。タイトルは縦組みの白抜きで、星のきらめきと淡いレンズフレアに溶け込むように配置されている。地上の制服と宇宙の静けさが同居する一枚が、日常から非日常へ滑り落ちる物語の入口を静かに示している。

著柞刈湯葉
装丁世古口敦志+coil
装画あらゐけいいち
早川書房 / 2020年
文学・評論