
恋愛と性、男のしょうもなさと愛おしさを、率直な筆致で綴ったエッセイ集。著者一流の自嘲とユーモアを湛えながら、欲望の根っこにある純情を掬い取る。表紙は線描による少女像が中央に据えられ、髪の輪郭を黄、櫛を赤、ビーズのような連なりを緑に置いた、絵本のような淡い配色。脇には鏡に向かう小さな少女が三つ並び、装飾を削いだ手描きの線だけで、鏡の前で身繕いするしぐさを反復する。脱力した絵柄が、際どい主題に風通しのよい距離を与えている。
著北野勇作、森本晃司
装丁祖父江慎+藤井瑶
福音館書店 / 2023年
絵本・児童書