一覧に戻る文学・評論301号室の聖者織守きょうや古びたアパートの一室を舞台に、人と人の小さな祈りや赦しが交差していく物語。淡い生成りの地に、薄手のカーテン越しに佇む人物が水彩のような滲みで描かれ、ピンクと象牙色のやわらかな階調が画面全体を満たす。タイトルは金の箔押しで端正に組まれ、控えめな光沢が静謐な気配を引き締める。輪郭をぼかした筆致と金の細い線は、聖性という言葉の手触りをそのまま紙面に移したような佇まいで、市井の片隅に宿る祈りの気配を予感させる。About出版社講談社出版年2016年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁柳谷志有(nist)装画中島梨絵Amazonで見る