
平成の終わりに女性たちが直面した変化を見つめるエッセイ集。安室奈美恵の引退、#MeToo、声をあげる時代の到来——過渡期の空気を、次は何が来るのかという問いとともに掬い上げる。表紙には赤いフードを被った女性の絵画が据えられ、深い藍色の渦巻く夜空のような背景と、漆黒の装飾扉が脇を固める。タイトルと著者名は白い短冊に控えめに収まり、絵の物語性を邪魔しない。寓話めいた一枚絵が、時代の節目を見つめる静かな眼差しを掲げている。

著平野紗季子
装丁大島依提亜
装画Alexis Ralaivao
新潮社 / 2024年
暮らし・健康・子育て