一覧に戻る文学・評論君の六月は凍る王谷晶わたし」と「君」の輪郭を、性別の枠の外側からあくまで寄り添って描き出そうとする小説。淡いグレーの地に、明朝の表題が銀色の薄い箔のように置かれ、見る角度でかすかに揺らぐ。左上には細い線で起こされた幾何の素描が、紙の白さに溶けかけている。文字も図像も輪郭をあえて希薄に保ち、凍りつく一歩手前、まだ名づけられない感情の温度をそのまま画面に留めている。About出版社朝日新聞出版出版年2023年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁水戸部功Amazonで見る