一覧に戻る絵本・児童書空き家有田奈央+森洋子誰も住まなくなった家と、その前にたたずむ少女の姿を描く絵本。失われた時間や記憶のなかに立ち入る、子どもの小さな冒険の物語が静かに立ち上がる。表紙は鉛筆のような細い線で築かれたモノクロームの洋館を中心に据え、軒先の装飾彫刻と垂れ下がる蜘蛛の巣を精緻に描き込む。色彩は抑えられ、屋根まわりに灯る黄土色の葉、少女の赤いギンガムチェック、靴の黄緑だけが点のように呼吸する。タイトル文字は黒の毛筆で大きく置かれ、繊細な線画と力強い書のあいだに、空き家が抱える静けさと、そこへ踏み込む一歩の気配が同居している。About出版社新日本出版社出版年2021年判型絵本判ジャンル絵本・児童書Credits装丁宮川和夫事務所Amazonで見る