
余命を告げられた高校教師が、人生で本当に大切なものを「優先順位リスト」として綴った回想録。教え子たちに最後に伝えたかった人生の教訓が静かに重なってゆく。深いブルーの空に浮かぶのは、赤と生成りの縞模様をまとった熱気球。そこから降ろされているのは錨であり、上昇する自由と地に繋ぎとめる重みが一枚の絵のなかで拮抗している。タイトルは気球の球体に英文と和文で重ねられ、文字そのものが浮揚していくように配される。飛び立つことと留まること、その狭間にこそ優先すべきものが見えてくる――そんな読後感を装画が先取りしている。
装丁セキネシンイチ制作室
KADOKAWA / 2015年
人文・思想