
俳句に出会った少女の日々を描く児童文学。表紙は淡いピンクの空と黄色い地面を水平に二分し、その境に立つ少女と白い猫、頭上を横切る一匹の赤とんぼだけで構図を立ち上げる。白い上着に赤いスカートの線画は色面と同じ濃度で塗られ、輪郭は柔らかく、影は置かれない。タイトルは右側に縦長の白い短冊を置いて朱で組まれ、季語のような清涼さを画面に添える。日常のひと呼吸に世界が立ち上がる、俳句という器の感触を、装丁全体がそのまま手渡してくる。

著Stead、Rebecca、樋渡、正人
装丁城所潤
装画林田秀一
小峰書店 / 2015年
絵本・児童書