一覧に戻る文学・評論烏に単は似合わない阿部智里人ならぬ者たちが住まう王朝世界を舞台に、若き姫君らが東宮の后の座を競う宮廷物語。装画は和紙を思わせる淡彩で、桜と牡丹に囲まれた庭に佇む姫の後ろ姿を細密に描く。長く流れる黒髪、淡紅の衣、手にした扇——華やぎの陰に潜む孤独や駆け引きまでもが、その背中から静かに立ち上ってくるよう。墨痕鮮やかな筆文字の題字が、優美な絵と対をなして物語の凛とした芯を支える。About出版社文藝春秋出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁関口信介(facebook)装画苗村さとみAmazonで見る