一覧に戻る文学・評論砂冥宮砂と冥府を重ねた表題が、夜と幻想の境を漂う物語を予感させる。巨きな月を背に、受話器を耳に当てた少女のかたわらで縞模様の鞠が宙に浮かぶ油彩。深い緑と黒に沈む画面は、現実と夢のあわいを静かにたたえ、わずかな不穏を滲ませる。白の明朝で対角に置かれた文字組が、幻想に細い芯を通す。装丁そのものが、小さな謎として差し出される一冊。About出版社内田康夫出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁平川彰(幻冬舎デザイン室)+幻冬舎デザイン室(赤治絵里)装画深瀬優子