
小林信彦が描く、ある時代の空気と人物の機微を切り取った連作。タイトルは英字で「EMISSARY FROM PRESIDENT & DINNER WITH PRESIDENT」と組まれ、レトロな書体が物語の舞台となる時代感を予告する。表紙には、ベージュのスーツに赤いタートルネックを合わせた男と、青いセダン、そして煉瓦と硝子の建物が線画とフラットな色面で描かれる。輪郭線のはっきりした漫画的なタッチが、軽妙でありながら奥行きのある小説世界の入り口として機能している。

著山上たつひこ
装丁西村弘美
装画平沢下戸
フリースタイル / 2015年
文学・評論