
英語圏の現代作家による「異色」短篇を編んだ翻訳アンソロジー。日常の縁から滑り落ちるような人物や出来事が、淡々とした筆致で並ぶ。深い緑灰の地に明朝体の白文字を控えめに置き、中央には小さく額装された一枚の絵——砂色の余白に、細い柄の先に頭をもつ奇妙な生き物が静かに佇む——だけが浮かぶ。賑やかに語らず、窓越しに不可思議をひとつ覗かせるような構えが、選ばれた物語たちの距離感そのものに重なる。
著HawthorneNathaniel、柴田元幸
装丁鳩貝工作室
スイッチ・パブリッシング / 2013年
文学・評論