
書店、ツリーハウス、地下シェルター、移動式の小屋——大人たちが本気でこしらえた「秘密基地」の数々を訪ね歩き、その動機と作り方をたどるルポルタージュ。鮮やかな朱色一色を地に、白の線画だけで描かれた表紙には、ビルや車、樹木、本棚までが積み木のように重ねられた架空の基地と、それを見上げる人物の小さなシルエットが配される。英文タイトルはタイプライター調の書体で上部に、和文タイトルは下部に控えめに置かれ、線画の余白が想像の余地を生む。図解でも写真でもない一枚絵が、内側にこもる秘密の高揚を静かに立ち上げている。
著尾方孝弘
装丁尾原史和+樋口裕馬
装画のりたけ
飛鳥新社 / 2012年
エンターテイメント