
一九〇〇年代から二〇〇〇年代まで、台湾の代表的な書店をたどりながら、社会と相互に影響し合ってきた書店文化の百年を描く一冊。表紙の上半分は深い藍色の地に、椰子の葉を広げる街路樹と、書棚に向かう人物のシルエットが線画で刻まれる。版画を思わせる細い白線と粒子の粗いテクスチャが、湿度をはらんだ南国の店内の気配を伝える。下半分は鮮烈な黄色の帯に縦組みの大ぶりな明朝で書名が据えられ、藍と黄のコントラストが、街角に佇む一軒の書店の灯りそのもののように見えてくる。
著林香里
装丁鈴木千佳子
亜紀書房 / 2019年
人文・思想