
文芸評論家による時評・書評をまとめた一冊。社会の空気に流されず、おかしいことはおかしいと指摘していく批評の姿勢が、タイトルに端的にあらわれている。朱色の地に、老若男女と動物たちが思い思いの姿で集い、「NO」のプラカードを掲げる人物の周りで声をあげる構図。フラットで素朴なタッチのイラストは、にぎやかでありながらどこか飄々として、力みがない。白抜きで大きく縦に置かれた書名が、その群衆の真ん中に堂々と立つ。物言うことの楽しさと痛快さを、装丁全体で軽やかに引き受けている。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論