
暮らしのなかで見つけたささやかな喜びを46編、たぐり寄せるように綴った一冊。表紙は白地に大きく余白をとり、横たわってまどろむ女性のスケッチが水彩のにじみでやわらかく置かれている。黄の水玉模様のワンピース、頭上を彩る筆のような黄色い影と小さな赤い実のような点描が、夢とうつつのあわいの気配をそっと立ち上げる。タイトルは細身のゴシックで控えめに添えられ、装丁全体が「小さな」という言葉の手ざわりを静かに支えている。
著VicoGiambattista、上村忠男
装丁細野綾子
中央公論新社 / 2018年
人文・思想