
法廷ドラマとテレビ番組の文法を重ね合わせた、青柳碧人によるユーモアミステリ。判決の合間にCMが挟まれるという設定そのものが、メディアと司法の境界を揺さぶる。表紙はミントグリーンとピンクを基調にした淡いトーンで、法廷とスタジオが混在する空間に制服姿の少年少女、フィルム、マイク、書類などを賑やかに配置。タイトルは白地に赤の太字でくっきりと抜かれ、軽やかな色面の上に事件性をひとつ落とす。装画の多幸感と題材の硬質さの距離が、本書の語り口そのものを映している。
著甲田学人
装丁百足屋ユウコ+豊田知嘉
装画花邑まい
KADOKAWA / 2020年
文学・評論