
意外な店名を掲げる小さな居酒屋を舞台に、酒と料理、そして客と店主の交わりを描く連作短編。カバーには、カウンター越しにエプロン姿の女性店主と常連客たちが語らう店内の情景がやわらかな線と落ち着いた茶系の色調で描かれ、瓶や徳利、棚に並ぶ調度が温度のある空間を立ち上げる。下部には濃茶の帯に橙と白の縦組み文字、徳利を模した吹き出しが添えられ、手描きの題字とともに、暖簾をくぐる前のような心地よい予感を読み手にもたらす。
著かんのあかね
装画ゆうこ+next door design
アルファポリス / 2020年
文学・評論