
閉ざされた校舎で見知らぬクラスメイトたちが惨殺されていく――青春ホラーミステリーの文庫化作品。表紙は赤と黒を基調に、制服姿の四人の生徒を中央に据え、その背後に鎌を構えるフード姿の死神を朧げに浮かび上がらせる構図。人物の輪郭にざらついた筆致が残り、燃えるような橙の光が背景を満たすことで、現実と異界が滲み合うような不穏さを生んでいる。タイトルロゴは縦組みで右側面に大きく配し、帯の赤地に白抜きの惨殺と銘打つコピーが視線を引き締める。穏やかな学園の制服と、それを取り巻く死の気配。装画と文字組の対比が、物語の閉塞感をそのまま手に伝える一冊。
著秋川滝美
装画しわすだ
アルファポリス / 2014年
文学・評論