
雨上がりの公園を舞台に、双子のいたずらと淡い恋を描く児童文学シリーズ第7巻。表紙には、レインコートと長靴をまとった三人の子どもが水たまりのほとりに集う場面が、瑞々しい水彩で描かれる。空の青、若葉の緑、雨具の黄や青、ひときわ鮮やかな赤い傘が、湿った空気のなかで澄んだ発色を放つ。題字は手描き風のたっぷりとした明朝で大きく置かれ、「7」は朱赤のアクセントに。やわらかな描線と余白に残る湿り気が、悪戯と初々しさが同居する物語の気配をそのまま画面に立ち上げている。
著濱野京子
装丁城所潤
装画あわい
静山社 / 2023年
絵本・児童書