
少年ルイスと友人ローズ・リタが、廃れたオペラハウスに眠る呪われた歌劇の秘密に挑む人気シリーズ第6巻。怪奇と冒険が交錯するゴシック・ファンタジーである。表紙は薄暗い舞台裏を思わせる藍と紫の闇に、楽譜やドラム、アーチが浮かび、楕円のスポットが少年と楽譜を持つ女性を照らす。手前には黒紫のロングブーツが大きく立ちはだかり、不穏な存在を匂わせる。鮮やかな朱の縁取りと白抜きの題字が、舞台の幕が開いた瞬間のような緊張を画面に与えている。

著ミラン・クンデラ、西永良成
装丁田中久子
装画横山雄
集英社 / 2024年
文学・評論