
ロックバンドのフロントマンが綴る、音楽スタジオ「コールド・ブレイン・スタジオ」を舞台にした出来事と思考の記録。表紙は余白を大きく取った白地に、淡い水色の縦書きタイトルと黒の著者名が呼吸するように置かれる。中央にはアフロに眼鏡、ギターとマイク、アンプを伴った人物が、一筆書きのような線だけで描かれ、塗りや陰影は一切ない。音そのものではなく、音が生まれる場とそこに立つ人の輪郭だけを残す——その省略の潔さが、本の佇まいを静かに支えている。
著松村圭一郎
装丁尾原史和
ミシマ社 / 2017年
人文・思想