文学・評論
建築学科のけしからん先生、天明屋空将の事件簿
せひらあやみ
建築学科の研究室を舞台に、型破りな先生と学生が遭遇する事件の数々を描いたライト文芸。本棚に囲まれた室内で、本を抱えて立つ女子学生とカップを手に椅子に座る男性教員が向き合う構図が、二人の関係性と物語の核を端的に示す。背景には製図ライン風の細い罫が薄く走り、建築学科という舞台設定を装丁全体にさりげなく忍ばせている。大ぶりな黄色のタイトル文字が画面手前に重なり、落ち着いた室内描写との対比で軽やかなリズムを生み、知的な舞台と日常感のあるドラマを一枚に同居させている。