
酒と文学をめぐる作家たちのアンソロジー。「作家と酒」「陶酔と覚醒の45篇」という惹句が示すとおり、酔いと創作のあわいを綴った随筆や小品が並ぶ一冊である。表紙は山吹色の地に、酒のラベルを思わせる白い菊型の窓を中央に大きく据え、太い明朝で書名を据わりよく置く。周囲には桜や紅葉の小花が散り、四隅は古風な罫線で囲まれ、まるで一升瓶や徳利の意匠を一枚に写し取ったかのよう。和酒の佇まいをそのまま装丁に翻訳した造本が、頁を開く前から酒席の気配を立ちのぼらせる。

著Z李
装丁小口翔平
カバー写真グレート+ザ+歌舞伎町
扶桑社 / 2023年
文学・評論