
街並みと人物を望遠カメラ越しに覗き込む青年——服を起点に世界を再発見していく、観察と思考の往復から生まれたエッセイ集。表紙はオレンジ一色の細い線描で、窓、ベンチ、犬、植栽、立ち止まる人物までを俯瞰の街として描き出し、その手前に大きく一人のシルエットを重ねている。タイトルと著者名は控えめなオリーブ色の和文で配され、線画の余白を乱さない。線だけで構成された街と、そこを覗き込む視線の構図そのものが、日常へ焦点を合わせ直す本書の身振りを映している。
著松浦弥太郎
装丁櫻井久+中川あゆみ
装画nakaban
マガジンハウス / 2015年
暮らし・健康・子育て