
ゴシックホラーから怪獣映画まで、創作のなかに現れた怪異・怪物たちを網羅的に調べ上げた事典。神話や民話ではなく、近現代の小説・映画・漫画などが生み出した異形の系譜をたどる一冊である。表紙はグレー地に、ドレス姿の少女、包帯を巻いた人物、多眼の生き物、青いスライム、赤い肌の異形などをポップな線画で散らし、毒気のある原色をぶつけ合わせる。中央にはタイトルが縦組みで力強く据えられ、周囲にはびっしりと小さな項目名が並ぶ。雑多で過剰な絵づくりそのものが、創作怪物という主題の混沌と豊かさを言い当てている。

著岡本太郎、平野暁臣
装丁細山田光宣+松本歩
小学館 / 2016年
アート・建築・デザイン