
漫画・アニメ・文学に描かれてきた怪物のイメージから、現代の「生きづらさ」を読み解く批評。ナウシカやエヴァンゲリオン、まどか☆マギカといった作品群を縦糸に、人々が希求してきた新世界のかたちをサブカルチャーから紐解いていく。カバーは鮮烈な朱赤の地に、深い藍紫の矩形を据え、白抜きの「希望の」と崩れたブロック体の「怪物」を重ねる構成。粒状のノイズが滲む文字は、輪郭の不確かな何ものかが浮上してくる気配を帯び、対比の強い色面が主題の切実さを引き受けている。

著朝里樹
装丁細山田光宣
装画牛木匡憲
笠間書院 / 2022年
エンターテイメント