一覧に戻る文学・評論きょうの日はさようなら一穂ミチ線画で緻密に描き込まれた駅のホームに、セーラー服の少女がひとり立っている。屋根の影、奥にそびえる鉄塔、白く抜けた光。日常のひとこまから、別れや終わりの気配がかすかに立ちのぼる短編の世界を、表紙が静かに告げる。モノクロのペン画に、空の淡い青、胸元のリボン、そしてタイトル文字の朱だけが差し色として置かれ、少女の輪郭を白い光のなかへやわらかく浮かび上がらせる。声を張らない構図と抑えた彩度が、過ぎてゆく一日への静かな挨拶を引き受けている。About出版社集英社出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁楠目智宏(arcoinc)装画宮崎夏次系Amazonで見る