
鮮やかな水色を背景に、中央には黄金色のタルトを大きく据え、その周囲にバニラビーンズやイチゴ、ブルーベリー、ハーブ、ティーカップ、泡立て器、エプロン姿の人物たちを配したイラストレーションの装丁。タイトルは白抜きの手書き調の文字で柔らかく載り、下半分は山吹色の帯が画面を区切って情報を受け止める。お菓子教室を舞台にした連作短篇集と思しき本書の、甘さとほのかな苦みを抱えた物語の気配を、青と黄の対比と俯瞰の構図が一皿の上に集めてみせている。
著一雫ライオン
装丁鈴木成一デザイン室
装画金子幸代
幻冬舎 / 2021年
文学・評論