
数学を通じて人と人をつなぐ「数学屋さん」シリーズの三作目。前作までの問題解決と人間関係の積み重ねが、シリーズの締めくくりへと向かう。表紙は方眼ノートを思わせる薄い罫線を全面に敷き、その上に手書きの数式や集合記号、フィボナッチ数列を散らして学園的な余白を生み出している。中央には制服姿の男女が手をつないで歩く線画イラストが置かれ、緑のタイトル文字と巻数の丸囲みが軽やかなアクセントになる。ノートの紙面そのものを舞台にしたような構図が、数学と青春のあわいを静かに描き出す。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論