
児童文学の総合誌として知られる季刊誌の夏号で、特集は「怖がりだって、いいじゃん」。怖さや不安と向き合うことを子どもの側から肯定する切り口で、執筆陣や対談を通して恐怖という感情の輪郭を多面的に描き出す一冊。表紙は深い藍と黒を背景に、薄暗い屋敷の壁面へ動物や人影の絵が並び、懐中電灯を手にした子どもと黒猫が円い光の中に浮かび上がる構図。タイトルと号数は鮮やかな朱で配され、闇のなかに灯を持って踏み出す気配が、特集テーマと静かに響き合っている。
著濱野京子
装丁城所潤
装画あわい
静山社 / 2023年
絵本・児童書